2011年5月アーカイブ

水溶化樹脂のなかではアルカリ可溶性樹脂がインキの固着剤として重要です。


分子構造中にカルボキシル基(-COOH)をもった水不溶性樹脂に、水溶化剤であるアンモニア水または有機アミンを加えてアルカリ性にすると、アンモニウム塩またはアミン塩が生成してイオン化します。


樹脂は水溶化されてコロイド溶液となります。


印刷後インキが乾燥すれば、アンモニウ.ム塩またはアミン塩は分解し、アンモニアまたは有機アミンが蒸発。


元の水不溶性樹脂に戻って、エプソン トナーで印刷したように耐水性のインキ皮膜が形成されます。


水性フレキソインキに用いられる水溶化樹脂には、アクリル樹脂、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂、スチレン・マレイン酸共重合樹脂などの高酸価樹脂があります。


水性分散樹脂とは、一般に酢ビエマルション、アクリルエマルション、合成ゴムラテックスと呼ばれているようなエマルションラテックスのことです。


分子量が10万以上というような高分子物質が水中に安定に懸濁・分散したものをいいます。


水性分散樹脂を用いた水性インキは、流動性、レベリング性、機上安定性、再溶解性、光沢などは他の水性樹脂からつくったインキよりも劣ります。


しかし、皮膜強度、耐摩擦性、耐アルカリ性、耐水性、耐溶剤性などの点ではすぐれているのです。


1973年ごろより、石油価格の高騰と、有機溶剤による大気汚染が社会問題となりました。


それに対応して溶剤型インキに代わる水性インキが注目されるようになりました。


・・・しかし、水性フレキソインキは製袋関係でかなり以前からさかんに使われてきており、べつに新しいインキとはいえませんが、これに用いる固着剤の進歩はいちじるしいですね。


水性フレキソインキの固着剤としては、以前はアラビアゴム、パルプ廃液、セラック、デキストリン、カゼインなどが用いられたことがありました。


しかし、現在ではアクリル系樹脂やマレイン酸樹脂などが使われるようになり、トナーカートリッジのインキの印刷適性、印刷効果、耐水性、耐摩擦性、接着性などが改善され、紙ばかりでなくプラスチックへも水性インキで印刷できるようになりました。


水性インキ用の水性樹脂を分類すると次の3つになります。


・水溶性樹脂


・水溶化樹脂(コロイダルディスパージョン、ヒドロゾル)


・水性分散樹脂(エマルションラテックス)


水溶性樹脂は、アラビアゴム、デキストリン、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)のように、樹脂そのものが水溶性のものをいいます。


これよりつくったインキは耐水性が劣るため、水性インキの主原料とはなりえず、ただ流動性の調節や保護コロイドの目的で添加されることがあります。